■訓練の回数
自然災害BCP訓練は年2回実施する
訓練名 | 時期 | 参加者 | 担当者 | 訓練の内容 |
前期BCP訓練 | 6月 | 全職員 | 管理者 | 災害が発生した場合、事業所内の役割分担の確認、具体的な訓練を実践する |
後期BCP訓練 | 12月 | 全職員 | 管理者 |
■訓練の内容
グループホームで行われる自然災害BCP訓練は、業務継続計画(BCP: Business Continuity Plan)に基づき、利用者とスタッフの安全確保、迅速な避難、災害時の業務継続などを目的としています。以下は、自然災害に焦点を当てた訓練の一般的な内容です
1. 訓練の目的の明確化
●安全確保:利用者や職員の命を守るための迅速な行動を習得
●業務継続:災害発生時にも介護サービスを提供し続ける体制を整える
●BCPの検証:訓練を通じて計画の現実性や改善点を確認
2. 想定される災害の種類
●地震:建物の安全確認、火災の発生、津波の可能性などを想定
●台風・暴風雨:浸水、停電、孤立への対応
●大雨・洪水:避難経路や物資の確保
●大雪:通行の確保や暖房設備の維持
3. 訓練内容の具体例
(1)避難訓練
●避難経路の確認: 階段や非常口を利用し、安全に屋外や高台へ避難する。
●車いす利用者の移動方法: 特殊な道具や人力での介助をシミュレーション。
●避難誘導: 認知症利用者の不安を和らげながら誘導する方法。
(2)安否確認・連絡体制の確認
●利用者の安否確認: 名簿を用いて迅速に確認
●職員間の連絡: 緊急連絡網や無線機を使った通信手段の訓練
●家族への連絡: 家族への一斉メール配信や電話連絡手順
(3) 医療対応訓練
●応急手当: ケガや体調不良者への応急処置
●避難先での介護::薬や医療機器(酸素ボンベなど)の管理
●感染症対策: 密集した避難所での感染予防策
(4)物資管理訓練
●備蓄品の確認::飲料水、非常食、毛布、衛生用品の点検
●備蓄物資の配布::実際に利用者に配布し、手順を確認
●追加調達::被災後に物資を調達する手順をシミュレーション
(5)停電・断水対策
●非常用発電機の操作訓練: 電源が必要な医療機器の使用確認
●断水時のトイレ対応::簡易トイレや水の配布方法の訓練
●電力・水の節約: 節約方法を職員で共有
(6)外部との連携訓練
●自治体や消防との協力::消防や地元行政と連携した避難計画の確認
●地域住民との協力::近隣住民やボランティア団体と共に実施する訓練
●災害医療支援::地域の病院や医師会との連絡体制を確認
4. 訓練後の振り返りと改善
●訓練の評価:実施後に全員で感想や問題点を共有
●計画の修正::訓練結果を基にBCPやマニュアルを改訂
●職員への教育: 改善点や新しい知識を職員全員に周知
5. 注意事項
●利用者への配慮: 訓練時に利用者が過度な不安やストレスを感じないように配慮
●定期的な訓練: 1年に数回、災害の種類や規模を変えて実施
●全職員参加: 夜勤者やパート職員も含め、全員が参加する体制を構築これらの訓練を通じて、グループホームが自然災害時でも安全かつ円滑に運営できる体制を築くことが重要です。
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